二兎を追う 2013 3 23
財政規律を重視すれば、通貨は高くなる。
しかし、輸出を増やしたいから、通貨は安い方がよい。
さあ、どうするか。
定期的に、欧州危機を演出することである。
メールマガジンの国際戦略コラム (2013年3月23日)には、このような記事がありました。
「ユーロの危機が、また起こった」
ユーロ圏がキプロスへの支援規模を圧縮するため、
キプロスの銀行預金者から、
58億ユーロを捻出するよう求めるには、裏がある。
それがユーロ危機の演出である。
円安で、ドイツの製造業は苦しくなっている。
何かするだろうと見ていたら、
キプロスが金融支援を要請してから8カ月後の3月16日、
ユーロ圏の財務相たちは、
同国のユーロ圏加盟維持を危うくする支援計画をまとめた。
この裏にドイツの意向がある。
条件は、預金課税と「連帯基金」を創設することである。
連帯基金はキプロスの国民も賛成するが、預金課税は反対である。
その難しい条件を出すことで、ユーロ危機を演出できる。
ユーロ危機になると、ユーロ安になる。
(引用、以上)
当然のことながら、欧州危機が終われば、
ユーロは高くなるでしょう。
欧州は、日米と比較すると、財政規律に厳しいからです。
さて、輸出を増やしたいならば、そんな回りくどいことなどしないで、
中国のように、ドルに対して、事実上の固定相場にすればよいでしょう。
話を欧州に戻しますが、
貿易黒字国ならば、通貨が高くなるのが、自然です。
にもかかわらず、通貨が安いのは、不自然です。